駐車場のアスファルト舗装にかかる費用と工事の進め方をわかりやすく解説
駐車場の舗装工事を検討する際、アスファルト舗装とコンクリート舗装のどちらを選ぶべきか迷われる方も多いでしょう。これらを選ぶには、工事費用や工期、メンテナンス方法など、考慮すべき点がたくさんあります。この記事では、駐車場のアスファルト舗装に焦点を当て、違いや費用について解説します。
アスファルト舗装とコンクリート舗装の違い

駐車場の舗装方法には、主にアスファルト舗装とコンクリート舗装があります。それぞれに特徴があり、どちらを選ぶかは使用目的や予算によって変わります。ここでは、両者の違いについて詳しく説明します。
アスファルト舗装の特徴
アスファルトは、石油から得られるビチューメンという成分を主原料としています。この材料に砂や砂利などの骨材を混ぜ合わせて製造されます。アスファルトの特徴は、ビチューメンが持つ粘性と防水性です。このため、水をはじく性質があり、雨水から地面を守る効果があります。
また、初期費用がコンクリートの半分程度で済み、工事完了から使用開始までの時間も短いという利点があります。施工後、半日程度で駐車場として使用できるため、早期の利用開始が可能です。
コンクリート舗装の特徴
コンクリート舗装はセメントと砂利、砂を混ぜ合わせて作られます。アスファルトと比べて固く丈夫な性質を持っており、重い車両が頻繁に通る場所でも変形しにくいという特徴があります。
耐用年数は20年とアスファルトの倍の年数で、メンテナンスの心配もほとんどありません。また、夏場の暑さにも強く、表面温度が上がりにくいという利点もあります。ただし、工事完了後、使用できるようになるまでに約1週間の時間が必要です。
両者の見た目の違い
アスファルト舗装は黒色で少しざらざらした表面をしており、コンクリート舗装はグレーでなめらかな表面をしています。アスファルトは、時間とともに色が薄くなってきますが、コンクリートはあまり色の変化がありません。アスファルトは継ぎ目のない一体的な仕上がりになるため、見た目がすっきりとしています。
一方、コンクリートは施工時に継ぎ目ができますが、この継ぎ目が模様のようになり、デザイン性を出すことも可能です。また、アスファルトは雨の日でも滑りにくく、コンクリートは表面がつるつるしているため、雨の日は少し滑りやすい特徴があります。
アスファルト舗装の費用相場について

駐車場のアスファルト舗装工事には、さまざまな作業工程があり、それぞれに費用が発生します。また、近年の原材料価格の変動により、費用相場も流動的です。ここでは、一般的な費用の目安と、費用に影響を与える要因について説明します。
基本的な工事費用の内訳
アスファルト舗装の基本的な費用は、1平方メートルあたり8,000円から10,000円の範囲が目安です。ただし、アスファルトは石油製品であるため、原油価格の変動に大きく影響を受けます。
また、工事内容によっても費用は変わります。土を掘り下げる作業・路盤を整える作業・アスファルトを敷く作業など、それぞれの工程にかかる費用が含まれているためです。近年は、原材料費の高騰や運搬費用の上昇、需要と供給のバランス、季節的な要因なども価格に影響を与えています。
このため、正確な費用は工事時期や地域によって異なり、見積もり時の市場価格を確認する必要があります。これらの基本工事費用の他に、重機を運ぶ費用や掘り出した土を処分する費用なども必要となるため、工事の計画時には現場の状況や材料価格の動向を考慮した上で、総合的な費用を見積もることが重要です。
土地の広さによって変わる費用
工事を行う土地の広さによって、必要な費用は大きく変わります。例えば、100平方メートル(車4台分)の駐車場を作る場合、アスファルト舗装費用・車止めの設置費用・重機の回送費を合わせて約56万円、これに諸経費10パーセントを加えると、合計で約62万円が目安となります。
土地が広くなるほど、1平方メートルあたりの単価は少し安くなる傾向にあります。これは、重機の運搬費用や作業員の人件費などが分散されるためです。また、駐車場として利用する場合は、ライン引きや区画番号の表示、車止めの設置なども必要になります。
工事費用に影響する要因
アスファルト舗装の費用は、様々な要因によって変動します。まず、地盤の状態が重要です。地盤が緩んでいたり、石やゴミが多く混ざっていたりする場合は、追加の工事が必要になり、費用が増えます。
また、工事を行う場所の状況も影響を与えます。重機が入りにくい狭い場所や車の通りが多い道路に面している場所では、特別な対応が必要です。寒冷地では冬季の工事費用が上がることがあります。このように、様々な条件によって最終的な費用は変動するため、正確な費用は現地調査後の見積もりで確認することが大切です。
アスファルト舗装の費用が変わる理由

アスファルト舗装の工事費用は、以下の要因で変わります。
- 地面の状態による違い
- 工事場所による違い
- 使用する材料による違い
ここでは、費用が変わる主な理由について説明します。
地面の状態による違い
アスファルト舗装を行う前に、地面の状態を詳しく調べる必要があります。なぜなら、地面が柔らかすぎる場合は、しっかりと固める作業が必要だからです。また、土の中に石やごみが混ざっていると、それらを取り除く作業も必要になります。
さらに、水はけが悪い場所では、排水の設備を整えなければなりません。このような追加の作業が必要になると、それだけ費用が高くなります。地盤が緩んでいる場合は、補強工事も必要です。まずは地面の状態を専門家に確認してもらい、必要な作業を見積もりに含めてもらうことが大切です。
工事場所による違い
工事を行う場所の条件によって、作業の難しさは大きく変わります。例えば、道路に面した場所では、通行人や車の安全を確保するため、誘導員を配置しなければいけません。また、周りに建物が多い狭い場所では、大きな重機が入れないため、人の手による作業が増え、費用も上がります。
さらに、傾斜のある場所では、水平に整える作業も必要です。住宅地では、工事の音や時間に配慮が必要で、作業効率が下がることもあります。このように、場所の条件によって必要な対策や作業時間が変わり、費用に影響します。
使用する材料による違い
アスファルトには様々な種類があり、選ぶ材料によって費用は異なります。一般的なアスファルトが最も安く、水はけを良くした透水性アスファルトは高価です。
寒冷地では凍結に強い特殊な材料が必要となり、これも費用に影響します。特に11月以降の寒い時期は、アスファルトを温かい状態に保つ必要があるため、材料費が通常の約2倍になるケースもあるのです。
工事の時期による注意点

アスファルト舗装工事は、天候や気温の影響を大きく受けます。そのため、工事の品質を保つためにも、施工時期の選択は重要です。ここでは、施工時期による注意点について説明します。
施工に適した気候と時期
アスファルト舗装工事には、春や秋の気候が穏やかな時期が最も適しています。なぜなら、気温が15度から25度程度の日が理想的だからです。この温度帯であれば、アスファルトが適切に固まり、高品質な仕上がりが期待できます。
また、風の強い日も施工には適していません。風が強いとアスファルトの温度が急激に下がり、均一な仕上がりを妨げる原因となります。工事の計画を立てる際は、その地域の気候や天候予報を確認し、最適な時期を選ぶことが大切です。
雨の日の施工について
アスファルト舗装工事は、雨の日には施工できません。その理由は、雨が降ると路盤が水を含み、強度が低下してしまう可能性があるからです。また、アスファルト自体も雨に濡れると正しく敷き詰めることができません。工事当日に雨が降った場合は、工事を延期する必要があります。
このため、梅雨の時期は工事を避けることが望ましいです。また、雨が上がった直後も地面が濡れている状態では施工できないため、地面が乾くまで待つ必要があります。雨の予報がある場合は、事前に工事日程を調整することが重要です。
まとめ
アスファルト舗装には、工事期間が短く、初期費用が抑えられるというメリットがあります。一方で、暑さに弱く、定期的なメンテナンスが必要というデメリットもあります。また、工事の時期によって費用や仕上がりに大きな差が出ることも理解しておく必要があります。
駐車場の舗装工事をお考えの方は、株式会社イチマルにご相談ください。当社は寒冷地での施工実績が豊富ですので、お客様のご要望に合わせた最適な工事プランをご提案いたします。
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